【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
»"俺様キングと秘密の極甘kiss"
好きじゃないって、何度否定してきたん
だろう。
好きだって気付いた日から。
初恋をしたその瞬間から。
両想いだって知ったその瞬間。
きっと私の恋心は儚く散ったのだ。
なのに今、私はとんでもないことをしで
かしたんだ。
一時の感情に負けて、あんなことをする
なんて―――
本当に心から、東野君を好きになれたっ
て思ったのに。
もう棗の事は忘れられるって、思ってた
のに。
―――最低だ……、私。
「もう……離してよ……っ」
相変わらず掴まれている腕を、やんわり
と払う。