【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
泣きたくなんてないのに、どうしても泣
きそうになってくる。
―――棗も、こんな気持ちだったの?
暗くて、痛くて、泣きそうになる気持ち
。
それなのに何度も好きって想っててくれ
たんだね。
……あんなに、拒絶したのに。
「そ……だよね。ゴメンね……嫌われち
ゃってもしょうがないってわかってるけ
ど、でも」
「ちげーよ」
無理に笑いながら、必死で自分の言葉を
拙い文章で並べて。
だけどそれ以上くっついてられなくて、
離れようとすると、ぐいっと引っ張られ
て、私はまたすっぽりと棗の腕のなかに
収まった。
「嫌いになるわけ……ないだろ…っ」
息も出来ないほど強く抱き締められて、
苦しいけどそれがすごく嬉しくて。