【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
……そんなこといわれても。
「だってこれが現実だもん。仕方ないと
思うけど?」
「ふざけんな……マジでお前、女!?普
通もっと悲しむだろ!」
「棗が女々しいのよ」
ずっと文句をいい続ける棗に、ちょっと
ため息をつきながらそう言うと、美怜が
可笑しそうに笑った。
「あははっ!もうどっちが彼氏なのか、
わかんないねー!」
……なにそれ。
「だってクラス変わったくらいで……」
そんなに悲しむ事でもない。
―――そう。
棗の不機嫌な理由は、二年生になって、
私とクラスが離れたから。
ていっても、私は三組で、棗は四組。
隣のクラスだし、そこまで不便はないと
思うのに、棗は納得いかないみたいで。