【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★




両手を振ってそう否定しても、棗は取り
持ってくれない。



さっきの不機嫌さが嘘のように生き生き
とした表情と妖しい笑みで、私ににじり
よってくる。



……誰か助けて!



やがてあっという間に棗が目の前まで来
ていて、ぐいっと腰を引き寄せられる。



それから、空いてる方の手で、クイッと
顎を持ち上げられた。



カアッと熱くなっていく身体。

触れられた部分から痺れが走った。



「ちょ……、ここ、学校……っ」


「お前が俺を妬かせるのが悪い。……で
も、あれは本音じゃ無いんだろ?」



澄んだ瞳に覗きこまれて、なにも言えな
くなる。



「本当は、淋しかったろ?俺と同じクラ
スが良かった?俺が嫉妬して、嬉しかっ
た?」



なにその質問……っ。







< 393 / 445 >

この作品をシェア

pagetop