【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
向きたく無いけど、向かざるをえなくて
上を見上げれば、ムスッとした棗が私を
睨んでいた。
「またってなんだ?またって。学校じゃ
、付き合ってる時も名字で呼んでたよな
?」
「……う」
「名前で呼び合う仲だったのか?」
ジリジリとにじりよってくる棗。
「……わ、別れる時に一度だけだもん!
」
あの時はついって感じで。
気付いたら呼んでたみたいなもので、意
図的とかじゃない。
「ムカつく」
「え?」
「……よくよく考えればさ、俺のことが
好きなくせに東野と付き合ってたんだ、
お前」
今さら思い出したようにそう言い出す棗。