【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
「……知ってるから……辛いんだ」
「え……」
不意にその大きな瞳に影を落とした倉沢
さんは、その長い睫毛を伏せた。
そんな儚げな姿すら、息を呑むほどに美
しい。
そんなとき、倉沢さんは急に顔を上げて
、俺を見つめたかと思うと―――突然。
「……私、ずっとあなたが好きだった」
そんな思いもよらない事を言ったかと思
えば、俺に触れるだけのキスをした。
―――俺はまだ、知らない。
これが俺の、最後の大恋愛になるという
事。
彼女と俺がこの先、輝かしい未来を共に
する事を―――……。
【END】