【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
あらかじめ用意されていた肉じゃがを温
めて、炊きたてのご飯をよそう。
それらをテーブルに置いて、飲み物をど
真ん中にドンッと置いてから、ソファー
で呑気にテレビを観ている棗の後ろ姿を
睨み付ける。
……ちょっとは手伝いなさいよ!
いつもだったらこんなんじゃイライラし
ないのに、
いつまでも拗ねている棗と。―――素直
じゃない自分にイライラしてて、何かに
つけて八つ当たりしないとやっていけな
かった。
だから私は、大声で棗を呼んだ。
「棗!ご飯出来たけど!食べるでしょ!
」
「……。」
無視!?最悪!
沈黙な二人の間。
テレビから流れるバラエティー番組のち
ゃらけた声がますます癪だ。
「無視しないでっ!」