【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
そう言うと、わかってないなぁ、という
ように大きなため息をつかれた。
そ、そんなあからさまに呆れなくても良
いじゃん、とムッとしたけど、言うと面
倒だから心の中に仕舞った。
「こんなちいせぇテーブルに隣り合うと
か、余計やりづらいわ」
そう言われて、学校の机くらいのテーブ
ルを見下ろす。
……まあ、それも一理あるか……。
「でもやっぱり―――」
「じゃあさ、二択にしてやるよ」
私の言葉を遮って、ニヤッと笑った棗。
こういう時の棗は、よからぬ事しか考え
ない。
つまり―――。
「キスか、ハグか。」
絶体絶命、である。