【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
そう言うと、優希がクスッと笑う。
「随分楽しげだね。柏木さん、そんなに
気に入った?」
「ああ。」
「好きなの?」
優希にそう言われて、優希を再び見上げ
ると、優希はどこか切なそうな表情で。
俺はそんな優希を訝しげに見た。
なんだ……その表情は―――。
「……別に、好きじゃねーよ。ただ、面
白いってだけだ」
優希の表情が気になったが、とりあえず
それだけ言っておいた。
そう言うと、優希は、あからさまにホッ
としてたけどな。
ふと、あの日のことを思い出した。
『柏木春』という名前が鮮明に刻み込ま
れたあの日のこと。