高橋さん家
2話
「あー!返してよ!」
「あ!?うっせーんだよ。クソガキが!」
「香織見てたもんっ!」
「絵書くか見るかどっちかにしろ!」


高橋家ではテレビのチャンネル権の争いが多い。
珀哉と香織は仲が悪くケンカもよく突発する。

「うるさい!バカ珀哉!」
「うっせーな。ピーピーピーピーよぉ!」

こういう時香織はいつも伊織のもとへ行く。幼女の特権というやつだ。

「お姉ちゃーん!」
「どしたの?」
「珀哉が!」
「珀哉・・・。返してやんなって・・・。」
「伊織が言うなら〜って蒼哉!!何チャンネル変えてんだ!」

めずらしくリビングに蒼哉が来ていたのだ。
そして蒼哉はテレビのチャンネルを変えていた。

「蒼哉!返せ!」
「うっさいな。お前ら誰も見てねぇじゃん」
「伊織〜!」

珀哉も香織のように伊織に泣きついた。

「おい。珀哉。調子こくなよ…?」
「ぃ…伊織…?」

その時珀哉は実の妹に恐怖を憶えたのだった。

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