痛々しくも生きている
そしてアタシは今度こそイケメン男・アキラと別れて鍵を受け取りにいったのだった………



その頃、アキラは



「アキラっ、こんなとこに居たんだ」

「あ、【シキ】ちゃん。わざわざ俺を探しに来てくれたんだー」

「なっ…?! べ、別にアキラのために走りまわってたんじゃないしっ」

「なはは、走りまわってくれたんだ。
まじサンクス」

「ん……頭撫でられても嬉しくないんだからねっ…」



そう言って顔を赤らめる【シキ】の手には……なぜか木刀。

アキラとどうゆう関係なのだろうか?



「…それよりアキラ、ここ新入生の寮決め場でしょ。なんで"新入生じゃないアキラが参加してるの?"」

「………ちょっとね。"あの子"が言ってた新入生の様子見ー」

「……また、"あの子"なの?」

「……嫉妬?」

「そっ、…そんなんじゃないんだからねっ!」

「はいはい」



そうして木刀を振り上げて照れ隠しをする【シキ】から逃れるため、アキラは寮決め場から颯爽と立ち去った。


一体彼らは何者なのだろうか…?


一方、主人公・武藤 愁は……



「あっ、あんなトコにきょうちゃんがいんじゃねぇか!あんにゃろ……っ、テメェさっきはよくも置いてったなーッ!」

「げッ?! ちょ、ごめんってー!」

「待ちやがれぇぇええぇええッッ!」



先生に注意されるまで追いかけっこを堪能したという………

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