痛々しくも生きている
「しょうがないじゃない。これが規則なんだもの」

「………。」



女装が?


怪訝な顔をするアタシにミナリンは「信じてないのね」と頬を膨らませる。

や、全然可愛くないんで。
やめてもらえません?



「その事についても委員長の部屋で話すから…ほら、アツシちゃんも着いてきてちょうだい」


「は?!なんで負け犬男まで連れてくんだよ?!」



大口開けて抗議するアタシにミナリンではなく負け犬男が口を開いた。



「生徒会と風紀委員会で話し合うことがあるからだ。……チッ。大体なんでテメェと一緒に行動なんか」


「あ"?それはアタシの台詞だ。文句あんなら仕事放棄して飼い主の元へかーえーれーばー?
あ、無理かぁ~。なーんせ腹黒チビ会長に逆らえない弱虫だもんねぇ~?」


「はあ?会長にまで悪口(あっこう)叩く気かテメェ…っ。
なんならここでケリつけてやろーか?まぁもっとも?俺の圧勝に決まってるがな」


「ッハ、自意識カジョーなんじゃないっスかー?あーやだやだ。負け犬程よく吠えるってねーぇ」


「んだと?単細胞女」

「あ"ぁ"?るっせぇ負け犬男」



そして再三喧嘩モードに………

と、

思われたが







「あーもう、やめなさーいッ!
喧嘩してると怒っちゃうぞ………………………って、マジでてめぇらソレ以上やんなら俺が殺んぞあ"ぁ"ん"ッ?」


「「スミマセンデシタ」」

「……(こぇー…)」



ミナリンにマジ切れされちったよ。


ミナリンって極道の道歩んだ方がいいと思うよ、絶対。

つか一人称『俺』になってっから。

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