痛々しくも生きている
「ほらな、こういう奴がいるからバトルトーナメントは嫌なんだ」


「……そーゆー負け犬男はへっぴり腰だから出れねぇとか言うわきゃねぇだろうなあ?」


「あ"?テメェに負けるほど俺は落ちぶれてるつもりなんて一切ねぇが?」


「おーおー、強気な発言なことで。だったらケリつけてみようじゃねぇか、そのバトルトーナメントとやらで!」


「ッハ、これだから単細胞が。テメェごときが勝てる相手なんざこの学園にいるわけねぇだろ」


「……ンだと?このアタシを女だからって舐めてっと痛い目見るぜ?」


「そりゃ楽しみだな。テメェがどう足掻くのか、高みの見物でもしてやらぁ」



そしてまた睨み合うが、くーちゃんによって不穏ムードは取り払われた。



「はいはーい。喧嘩しちゃダメだからね。特に、僕ら風紀委員がいることを忘れられちゃあ困るなぁ…」


「そうよ、委員長だって大変なんだから。それに……アツシちゃん。愁ちゃんの実力を見てから同じことが言える?」


「あ?どういうことだよ」



顔をしかめる負け犬男。

こんな女の実力なんて知れてるぜ、

みたいな顔をしやがるからつい殴りそうになっちまった。


でも、ミナリンの言葉の意味がよく分かんねぇ。

アタシの実力、ミナリンは見たことあんのか?なんて思っていたが、次のミナリンの言葉でああ成る程と理解した。

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