輝龍―崩壊篇―【完】
「結衣…計画のことだけどな…」
「ん?悪いが言う気はねぇよ?」
何故かガッチガチで俺に声をかけてきた。だが、俺がバッサリ断ると、あからさまにうなだれた。
「ま、ともかく。組長室では合図まで発砲しないで俺に任せればいいんだよ。」
うん…と言って、耳と尻尾が見えてきそうな勢いで落ち込みながらどっかへ言った。
「もうすぐお前の心配もなくなる。」
抗争まで時間が迫る中…
緊張感に包まれたこの場所で、俺は密かに呟いた。