輝龍―崩壊篇―【完】
バアアンッ
あたしは、何の音もしない倉庫の扉を蹴破った。
「っ…―?!」
倉庫内は、言葉にできないほど…ひどかった。
下っぱはほぼ全員倒れ、壊滅状態。
総長、幹部は…
いない…―?
黒のスーツの男たちが囲む中央に目を向けた。
「チャカ…?!」
慧も、俊も、翔も、悠杜も…
全員に、チャカが向けられていた。
「く、そっ…」
間に合わなかった。
あたしが、もっと早くにメールに気付いていれば、こうはならなかった。