輝龍―崩壊篇―【完】
あたしに気付いた黒のスーツの男たちの1人が口を開いた。
「お~お嬢ちゃん。こんなところで何してるのかなぁ?」
イヤらしく舌舐めずりしながらあたしを見定めるようにじろじろ見てきた。
その視線に吐き気がした。
「お嬢ちゃん可愛いーじゃん。俺たちとヤんねぇ?」
「ヤらねぇよっ!」
ドカッ
あたしは思いっきりソイツの鳩尾を蹴った。
これで、一発で済んだだけ有難いと思え、と密かに思った。
ソイツはその一発で気絶しやがった。
おちゃらけてる場合じゃないのだが、それで少しスカッとした。
そのせいで全員がこちらを向いてしまったのだが。