輝龍―崩壊篇―【完】
あたしが電話を切ったのとほぼ同時に俊も電話を切っていた。
「誰から?」
「隼人さん。」
頭をかきながら、いかにもめんどくさそうに返してきた。
「やっぱ姫?」
「そうや。行く気はないけどなぁ。」
言いながら笑っている。
「結衣は?」
「もちろん行かない。行く理由がない。」
姫の存在は認めてないし、あたしをいじめようとしてた奴を助けるなんてあたしはそんな優しくない。
あたしがはっきりそう言うと、
外から笑い声が聞こえた。