ハクモクレンの花
退屈な時間が過ぎた。

他の参加者は疲労のせいでずっと横になっていた。

フランチェスだけが、荷物から本を取り出して読んでいた。

僕はひざを抱えながら、そんなフランチェスカを見ることなしに眺めていた。

でも、きっと強烈に見つめていたんだと思う。

それが僕の癖だった。


いつのまにか取り付いた・・・

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