初恋草
いよいよ明日は、卒業式なわけだし・・・
今日、頼まないと・・。
そんなことを考えながら、今日も花の水やりに励む私。
さすがに、冬だから花壇にはまだ花を植えていない。
けど、部室に小さな植木鉢があって、今はそれの水やり当番。
はぁ・・・。
もう、明日で七咲先輩はいなくなるんだ・・・。
寂しく、なるなぁ・・・。
不意に、涙がこぼれそうになる。
「我慢、我慢・・・。
涙は、明日のために残しとかないと。」
今は、まだ泣いちゃダメだ。
明日、思い切り泣くんだから・・・。
「春川、いる??」
部室の外で、誰かが私の名前を呼んだ。