Breathless Kiss〜ブレスレス・キス


昼食は学校の売店で、焼きそばパンとメロンパンとチョココロネとコーヒー、牛乳を奈緒子のお金で買った。



ーーんだよ、こんなのしかねえのかよ!


恵也は文句を言い、ムカついた奈緒子は彼の胸をパンチした。

あんまりパンの種類がなかったから、仕方ないのに。


校舎の中庭のベンチで、
恵也と『こんなの』を並んで食べた。


2人でダラダラしていたら、 5時限目の授業に15分も遅刻してしまった。


下校も一緒だった。


また、朝と同じコンビニに寄っておやつのポテトチップとコーラを買った。


小腹の空いた2人は恵也の部屋に帰ってすぐに菓子の袋を開け、コーラを回し飲みした。


ポテトチップを摘まむ奈緒子の胸を
恵也は制服の上からまさぐる。


奈緒子が「やだあ、やめてよ」と言ってるのに恵也の手は止まらず、セックスが始まる。


昨日もだいたい同じパターン。
その前も。


奈緒子は3日前の月曜から、
ずっと恵也の部屋にいる。


一緒に登校して、2人で恵也の家に戻ってくる。


一週間のうち、半分は恵也の家に泊まるという生活を半年間も続けていた。


恵也の乱雑に散らかった部屋には、奈緒子の衣類や雑貨があちこちに置かれていた。


奈緒子の親も、もう何も言わない。


学校を辞めてしまうよりはましだと、卒業だけはちゃんとすることを条件に黙認するようになっていた。


なんの授業だったのかさえ、よく覚えていない、今日の学校の授業。


クラスメイトが黒板に向き合う中、奈緒子は一番後ろの廊下側の自分の席で、
宮田ありさと喋っていた。


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