Breathless Kiss〜ブレスレス・キス


2年に進級してから、
ありさとはクラスが別れた。


それなのにありさは、授業中でも構わず、度々、奈緒子のいる教室に来た。

そして、奈緒子の席のそばにしゃがみ込んで、おしゃべりをする。


とっくに先生も諦めて、注意しない。
他の生徒の為に授業を優先した。



ーー…今日、ありさと喧嘩しちゃった…


恵也の身体の下で、彼を受け入れたまま、奈緒子はありさの愚痴を言い出す。


ーー…なんで…?


行為に夢中の恵也は、奈緒子を遠慮なく突き上げる。
身体の動きを少しも緩めることなく、ため息のような短い答えを返した。


奈緒子は揺さぶられながら、
言葉を続ける。


ーーありさ……
トシごまかして、おミズのアルバイトしてるんだよ…キャバ……
クラだって…あっ……

…学校を……あっ…辞める気でいるから、単位なんてどうでもいいんだよ……
あっ…あんっ…恵也あ、強すぎる……

こっちは…卒業だけはちゃんとしようと思ってるのにさ……
迷惑も…いいとこ……

あ、いやっ……

留年すれば……親も諦めて、退学……
あん……させてくれるよとか……
言ってるんだよ……


途切れ途切れの奈緒子の話に、少し笑って

「…あー…ビッチだね」
と言った少し後。

恵也は大きな呻き声を漏らし、奈緒子の中で果てた。

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