Breathless Kiss〜ブレスレス・キス


カーテンを閉め、2人掛けのソファーに置いた自分のバッグからスマホを取り出し、メールをチェックする。


2件の着信があった。

高田礼香。
野島歌織。


画面をなぞり、メッセージを開いた。


[奈緒子さん♪礼香です♪
おはようございます!

京都、どうですか?
いい夜を過ごしたんじゃないですか?
私はオールで朝帰りでーす
ねむ〜ZZZ

昨夜の合コン、惨敗でした…
期待してたのにな〜
なので、ユカリとクラブで踊り狂ってました(笑)

藤木さん、どうでしたか?
なんて、なんの話!?(笑)
失礼しました。
まだちょっと酔っ払ってます。

それでは、よい旅を!また月曜日☆]





「…もお、礼香ちゃん、
肉食オーラ出過ぎなんだってば…」


奈緒子は壁にもたれ、絵文字をたくさん使った賑やかなメールについクスクス笑いが漏れてしまう。


次に歌織からのメールを開いた。


[奈緒子〜こんな朝早くから、どうも!
今、出勤前のひと仕事、
愛犬パピーの散歩中。

こないだはチカが具合悪くて、
映画に付き合えなくてゴメン!
あの日、39度まで熱が出て大変だったけど、今はすっかり元気。夏風邪だね…
昨日から学校にも行ってるよ!

映画、まだ観てないなら、今度の水曜にでも行かない?

で、京都はどう?
もしかして、一緒の部屋に泊まったの?
尚哉は結婚してるわけじゃないんだから、気にしないで、奪っちゃえ。
チャンスだよ!
奈緒子の恋が成就することを祈ってるよ^o^
お土産ヨロシクね♪ 歌織]

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