Breathless Kiss〜ブレスレス・キス
(図々しかったよね…)
少し恥ずかしくなる。
自分の分を買おうと、奈緒子がポシェットを手繰りよせると、恵也が目でその動きを制した。
「飲ませてあげるから。待ってろよ」
そう言いながら、恵也は素早くペットボトルの蓋を開け、コーラを口に含む。
「えっ…」
奈緒子は戸惑う。
意味がわからなかった。
恵也はペットボトルを地面に置き、奈緒子に向かい合って立つ。
奈緒子の両腕に手を添えるとコーラを口の中に含んだまま、ゆっくりと自分の顔を近づけてきた。
その時、奈緒子はやっとその意味を理解した。
一瞬、逃げ出したい衝動に駆られるが、そんなことは出来ない。
緊張しながらも、目を閉じる。
やがて唇同士が接触する。
恵也の唇がとても柔らかいことに奈緒子は感動する。
唇を重ねると、恵也から液体が送り込まれようとしているのがわかった。
奈緒子は恐る恐る口を開けるが、
恵也の口の中のコーラをうまく受け取ることが出来なかった。
奈緒子のボーダーのTシャツは、滴り落ちた茶色の液体で、濡れてしまう。
あっ…と奈緒子は、一瞬、後ずさりをする。
それでも、恵也は奈緒子の身体を離してくれなかった。