Breathless Kiss〜ブレスレス・キス


[明日、放課後、公園に来て。
話があるから]


歌織のピッチに奈緒子からすごく短いメールが来て、次の日の学校帰り、駅前の公園で待ち合わせた。


中学ではあんなに仲良かったのに、奈緒子は公立高校、私は私立の女子高って別れてから、全然、遊ばなくなった。


奈緒子は恵也にべったりで、親友の歌織のことなんかどうでもよくなってしまったから。



午後4時半。


西の空には、綺麗な夕焼け。

明日もいい天気だといいな…と歩きながら、仰ぎ見る。


数えてみたら、奈緒子に会うのは卒業式以来五ヶ月ぶりだった。


久しぶりに奈緒子に会える。

忘れられたわけじゃなかったんだって、すごく嬉しい気持ちで公園に入ったら。



一瞬、やばい…!


歌織の頭の防御センサーがサイレンを鳴らす。

冷や汗が出た。

慌てて回れ右をする。


公園の中のベンチのそばに髪の毛をオレンジ系の茶髪に染めた細身の女が立っていたのだ。


パンツが見えそうなくらい超ミニのブレザーの制服スカートにルーズソックス。


めちゃ下品。

援交してそう。

あんなのに因縁つけられたら大変。


焦って公園から出た。

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