Hina
確かに夕食の支度がもう出来ている。
丼からはみ出した見事なうなぎがのった鰻丼、生ハムがのった色鮮やかなサラダ。
嫌な予感がする・・・・・・
俺もいちいちこんな事は訊きたくない、訊きたくないが訊かない訳にはいかない。
「妃菜、お前、このうなぎいくらした?」
「えー、他のものと一緒にカードで買ったから分からんなーい」
「レ、レシート、レシートを見せてみろ」
「えー、レシート?あったかなあ?」
「あったかなあじゃない!物を買えばレシートは付いて来るんだちゅうの。捜せ!」
「えー」
ぶつぶつ言いながら妃菜は買い物バックの中をあさり出した。