Garnet~大好きの伝え方
ぶつくさ言いながら椅子を立った先生は、体温計が突っ込んであるペン立て、電話が備え付けられ、ファイルの並んでいる自分のデスクから、ティッシュを持ってきた。
デフォルメされた犬のカバーがかけられている、箱ティッシュだ。
一枚二枚三枚と、エコとか節約とかまったく気にした様子のない勢いでティッシュを引き抜き、カツを掴みあげる。
「ったくもう、このカツ一切れでどんだけのエネルギーが得られると思ってんのよ」
「そんなにカロリー高いんですか? カツって」
「カロリー云々の話じゃないんだよ。単純に、肉が美味いなぁってのは気力になるだろが気力に。ったく、園田のあほんだらめ」
生徒に向かって率直に『あほんだら』と言える人は、教師多くと言えども真木先生だけだろう。
先生はペダルを踏んで口を開けさせたゴミ箱の中へ、カツをポイと捨てる。
あくまで憶測だけど、見たところ箸の扱いは上手くなさそうだから……
あのゴミ箱の中にはほかにも、ティッシュで梱包された食べ物が収容されているかもしれない。
一瞬だけ、この保健室の衛生状態が気になった。
デフォルメされた犬のカバーがかけられている、箱ティッシュだ。
一枚二枚三枚と、エコとか節約とかまったく気にした様子のない勢いでティッシュを引き抜き、カツを掴みあげる。
「ったくもう、このカツ一切れでどんだけのエネルギーが得られると思ってんのよ」
「そんなにカロリー高いんですか? カツって」
「カロリー云々の話じゃないんだよ。単純に、肉が美味いなぁってのは気力になるだろが気力に。ったく、園田のあほんだらめ」
生徒に向かって率直に『あほんだら』と言える人は、教師多くと言えども真木先生だけだろう。
先生はペダルを踏んで口を開けさせたゴミ箱の中へ、カツをポイと捨てる。
あくまで憶測だけど、見たところ箸の扱いは上手くなさそうだから……
あのゴミ箱の中にはほかにも、ティッシュで梱包された食べ物が収容されているかもしれない。
一瞬だけ、この保健室の衛生状態が気になった。