Garnet~大好きの伝え方
「そんなの、いいわけないじゃないですか! 僕以外のだれだってダメに決まってます! だれも、加奈をけがすことなんて許さない!!」

「へー、加奈っていうのね、その子。加奈か、へー」

してやったりと笑んだ真木先生は立ち上がり、またゴミ箱のペダルを踏んだ。

胃袋の許容が先に限界を迎えたとでも言うのだろうか。

もったいないことに、食べ終わってないカツ弁当をポイと捨ててしまう。

デスクの上のティッシュで口を適当に拭いた先生は僕の横、パイプ椅子じゃなくてベッドに音を立てて座った。

見た目の乱暴さに似合わず少食の先生に、けれど上品という言葉はないらしい。

先生が乗っかったせいでスプリングが上下する。

合わせて、わずかに跳ねた僕の胸を、

「お前が言ってんのは、それとおんなじなんだよ、それと」


真木先生は拳でどついた。

ちょっとした衝撃に、息が詰まる。

先生の据わった目が、僕を威圧する。
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