Garnet~大好きの伝え方
けれど……

今日は日曜日。学校はない。

以前までのように、加奈がなにかと理由をでっち上げて来ることも、ありえない。

あんな突き放し方をして、僕のほうから逢いにいくことだって、できるわけない。

わかって、いたんだ。

あの日――ひとりで校門を抜けた時。

僕は呪文を唱えようと思った。

もうずっと、加奈が僕に近づかないように。

――どうか、僕を嫌いになってくれ――と。

だけれど、言えなかった。

加奈に聞こえるわけがないとわかっていても、言えなかった。

その一言を、あの日あのとき口にしてしまったが最後――

僕はきっと本当になにもかもを突き放してしまう気がして。

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