Garnet~大好きの伝え方
そう、だから、あの時からずっと、わかっていたんだ。

僕は、加奈なしでなんか耐えられないって。

加奈は来ない。加奈には逢えない。みんな、北川が持っていった。

――持っていった? 

はは、お笑いぐさだ。自分からノシつけてお膳立てしたようなものなのに。

だから僕は、無理やりにも納得するしかないんだ。

汚い僕から加奈を遠ざけられた。

きっと僕より加奈を大切にしてくれるだろう北川がいる。

僕なんかお呼びじゃない。

加奈をけがさずに済んだ。

そうやって、無理やりに納得するしかないんだ。

思いきり思いきり、首の骨がねじり曲がりそうなくらい、膝と膝の間に頭を埋めながら。
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