Ｇarnet～大好きの伝え方

Ⅲ―Ⅱ

土曜日の話になる。

北川くんの練習を見に行った。ううん……行ったというか、ぜひ来てくださいってお願いされた。

断るなんて、できなかった。

だって、私は北川くんにとても、ひどいお願いをしているから。

あの日、あの時。

砕けても砕けてもぶつかってきた北川くんに、私は女として……

っていうか人として最低のお願いをした。約束を、させた。

北川くんとは付き合ってあげる。

その代わり、もしもヨシが帰ってきてくれたら、私達の関係はそれまで。

私はヨシのとこに行く。簡単に掌を返しちゃう。

それでもいいなら、付き合うよ。

そう、私は言った。