Garnet~大好きの伝え方
僕に、加奈を好きだって言える資格なんて、あるんだろうか。

あんなに冷たくしておきながら?

ずっと突き放しておきながら?

今さら、僕が、加奈を好きだなんて。

「ヨシくん?」

小首をかしげて、西村さんが追求してくる。

チョコ色の長い髪がさらさらと耳からこぼれ、西村さんはそれをかけ直した。

黒よりも若干茶色い彼女の髪は、まさにチョコレート色。

よく染めていると疑われるが、地毛だそうだ。

「ヨシくんが加奈ちゃんを好きなのは、確認しなくってもちゃんとわかってるよ」

と、痺れを切らしたのか、それとも最初から僕の返答なんか待ってなかったのか、西村さんは言った。
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