Ｇarnet～大好きの伝え方

クスクス笑いを収めると、西村さんの表情はまた真剣に戻った。

いやむしろ、少し悲しげで、少し切なげでさえあった。

「ねえヨシくん？」

という声まで、さっきと比べ、低いトーンだ。

「傷つくとか汚れるとかヨシくんが言うのは、あれ、よね、キスしたいとか、……エッチ、したいとか、そういう気持ち、ぶつけちゃうことだよね」

……驚いた。

時々クラスの女子が人目を気にせずそういう話をしているのを耳にしてしまうけど……

まさか、男女二人きりの部屋で、しかも西村さんからそういうハッキリした単語が出てくるとは、思わなかった。

けど……

「そういう、こと、よね」

追求してくる西村さんの目を見れば、わかる。

これはちょっと興味本意でとか、軽い冗談の交わし合いとかじゃないんだ。