Garnet~大好きの伝え方
ヨシを好きになったのは、だから、いつからなのかわからない。

私の楽しいのそばにはヨシがいて、私の悲しいのそばにもヨシはいて。

きっと、たぶん、林原加奈という私の半分は、園田善紀でできているんだ。

そんな私が、ヨシに恋をしてなかったら?

ヨシを好きにならなかったら?

そんなの、絶対、どう考えても、ありえない。

そんなのは、林原加奈じゃない。

だって、私の半分がなかったことになってしまうんだから。

私はそう――ヨシが好き。

「――放して」

と、だから、私の手を握った北川くんに向かって、そんな言葉が出ていた。

思ったよりも私の声は響いてしまって、回りの人まで振り返る。
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