Garnet~大好きの伝え方
「なんで、ごめんねなんすか」

北川くんは、急に責める口調になった。

「ごめんねって、先輩、なにを謝ってんすか。なにか悪いと思ってるんすか?

だったら、俺はそこにつけ込んで、『俺のことを本気で好きになってください』って言って、いいんすか?」

「え、そうじゃないけど、でも」

「いや、すんません。……わかってます」

また、声が沈んだ。

彼のひたいがずるずると背中のほうへ落ちていく。

「そんなことお願いしても、先輩を困らせるだけだってのは、わかってるンす。

でもしょうがないじゃないっすか。

俺は、先輩のことが好きなんだから」

再び聞いた「好き」という言葉に、今度は、息ができないくらい苦しくなった。
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