Garnet~大好きの伝え方
くっ、と喉を詰まらせた、音とも声とも言えないものが聞こえた。

「すげぇ悔しいんですよ。俺が惚れた先輩は、園田に恋してる先輩なんてさ……

気付けば気付いた分だけ、悔しかったっす……」

「ごめんね」

とこれで三度目だけど、それしか出てこない。

「どんなに言われても、それはヨシ以外にはできないよ」

「わかってます……だから、先輩は残酷なんですよ」

「ごめんね?」

「いいンす。わかってましたから。悔しいけど……」

言って、北川くんが離れる。

そしてぽそりと、

「今日、手ぇ繋いでくれた時は、嬉しかったっす」

そんな言葉が聞こえた。

どういたしましては、言わなかった。
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