Garnet~大好きの伝え方
せめてもの抵抗として、

「う、うるさいな。なんだよ、悠里こそピアノだとかでごまかしてるくせによ」

「な、なんでそこにそれを持ってくるんだよ?」

「じゃあお前は当然、西村さんに言葉で好きだって言ったことがあるんだな?」

「ないよ」

と、あっさり即答してきたのは西村さんだった。

彼女は、とても出来の悪い弟でも見るような目をする。

「そういう気持ちを伝えられたことはあるけどぅ、面と向き合って愛の告白! みたいに好きだって言ってもらったことはないの。ねーえ、ゆーうーり?」

「そ、そうですね……」

なに敬語になってるんだよ、そうですねじゃねぇよ、おい。
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