Garnet~大好きの伝え方
「あのね、好きっていう言葉にはすっごい力があるんだよ?

もしも、ただの友達って思ってる人から言われたって、すっごい嬉しくなるの。嬉しくなって、胸の内側とかがこそばゆくなってくるの。

それだけのすっごい力がある言葉に、飾りなんて要らないなーって思うよ?」

「いやいやいや、麻里亜さん、そこは善紀の……というか、男心と言うのを汲み取ってあげようよ」

「男心?」

「そうさ」

今度は悠里が、グッと拳を掲げる。

「男にはやらねばならない時がある! とか言うじゃない。あれとおんなじだよ。

善紀は今までずっと逃げ回ってたからね、その分を取り返したいんだよ、きっと。

告白をばちっと決めて、加奈ちゃんにカッコいいとこ見せたいって感じかな」

「……男心って……」

「ン?」

「なんか、めんどうくさいね」

「はははっ、それを言うなら善紀の性格のほうがずっとめんどくザぃッ!?」

「うるせぇよ、お前」

僕は親友の足を思いきり踏んづけてやったのだった。
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