Garnet~大好きの伝え方
音に比例したあまりの痛さに、悠里を突き飛ばしてその場でケンケンしてしまう僕を、西村さんがとっ捕まえてきた。
襟首をがしりなんていう、女の子にされるには、まさかのシチュエーションだ。
僕も悠里も、息を呑んだ。
怖いというより、おっかない眼が、僕の真正面に来る。
「ヨシくん。今すぐ、図書室に、行って」
「え、あ、う」
痛いのとわけがわからないのと西村さんが怖いのとでこんがらがっている、
「いま、すぐ、にっ!!」
今、虎が見えた。西村さんの背後に。
「わ、わかりました……!!」
蛇に睨まれたカエルよりもずっと素直に、二度三度とうなずく。
そして西村さんの手がパッと開いた瞬間、走り出す。
襟首をがしりなんていう、女の子にされるには、まさかのシチュエーションだ。
僕も悠里も、息を呑んだ。
怖いというより、おっかない眼が、僕の真正面に来る。
「ヨシくん。今すぐ、図書室に、行って」
「え、あ、う」
痛いのとわけがわからないのと西村さんが怖いのとでこんがらがっている、
「いま、すぐ、にっ!!」
今、虎が見えた。西村さんの背後に。
「わ、わかりました……!!」
蛇に睨まれたカエルよりもずっと素直に、二度三度とうなずく。
そして西村さんの手がパッと開いた瞬間、走り出す。