Garnet~大好きの伝え方
林原加奈――僕の好きな女の子が、そこにいる。

そして、僕の気持ちを待ってくれている。

急に、笑いたくなってしまった。

僕は、なんて幸せ者なんだろうって。

深呼吸、する。

長くはない一拍、二拍、そして三拍。

僕は言った。

「――加奈」

「はいっ」

彼女が、ぴしゃっと背筋を伸ばす。

両手が腰のところでペンギンになってる。

それがかわいくて、少し、おかしかった。

「僕はその、――ずっと、不安だった……。もしも加奈の恋人になったら……その時のことを考えると、どうしようもなく不安だった。

それは、北川の言っていたようなことを、僕だってしたいって思っていたから」

「……」
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