Garnet~大好きの伝え方
首を伸ばして覗き込みながら、私は訊ねた。

「ね、麻里亜ちゃん、それなあに?」

「うんー、とね……悠里の曲」

「悠里くんの……? へぇー……――えっ? ちょっと待って。ひょっとして、自分で作ったの!?」

「そっ、悠里、自分で作ったんだって。私のために」

「うわ、すごーいっ! いいなぁー!!」

ピアノが得意なのは知ってたけど、自分で曲を作れるなんて、そんなポンポンできちゃうはずがない。

いろんな知識とか要りそうだし、だいたい、楽譜が読めない私にしてみれば、まるで異世界の文化だ。

悠里くんが実は、魔法使いだって言われるのと同じくらいの驚きだった。

しかも、それが麻里亜ちゃんのためになんて、羨ましすぎる!
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