Garnet~大好きの伝え方
そうして私達は、一緒に大きな声で笑った。

相手のことが好きだから。

胸の内側で、相手を想う気持ちがいっぱいになるから。

だれだって、それを伝えたいって思う。

悠里くんは悠里くんの、麻里亜ちゃんは麻里亜ちゃんの。

ヨシはヨシの、私は私の。

人の数だけ好きの形があるなら、人の数だけ、大好きの伝え方はあるんだ。

「いいなぁ麻里亜ちゃん。いつか私も、由からそんな素敵プレゼントほしいなぁ」

「ふふふぅ。お願いしてみたら?

ヨシくんなら……ほら、加奈ちゃんとヨシくんを主人公にした恋愛小説とか書いてもらえるかも。たっくさん本読んでるし。

それか、もンのすっごく甘~いラブレターとか」

「うーん、ヨシが……? ううううーん……なんか想像しづらい」

「そーう? じゃあもしもなーんにも見込みがなかったら、『どっか行っちゃうぞ』って前みたいに言っちゃう?」

「あ、それいいかも! 奥の手だね!」

「うっわー、冗談なのに~。加奈ちゃんったら、悪女なんだから~♪」

「いやいや、いやいやいや。麻里亜ちゃんには敵いませんって」
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