Garnet~大好きの伝え方
あの日のことをきちんと謝るために。

それから――水族館での話を知っていたことを、話すために。

あと、ありがた迷惑ながら、発破をかけてくれたことを、感謝するために。

とにかく、北川には話をつけなくちゃいけないことが、たくさんあったんだ。

なんとなく加奈には知られたくなくて、どうにかこっそり。

と思っていたら数日があっという間に経過してしまったというのは、情けない話だ。

僕の行動力がどれだけ低いか、思い知らされた。

それで、僕の話を聞いた彼の反応が、さっきの「へっ」だった。
< 354 / 370 >

この作品をシェア

pagetop