Garnet~大好きの伝え方
三年くらい前はただ細くて頼りなかった背中が、いったいいつから、こんなにたくましくなったんだろうって不思議で仕方ない。

小さな時から知っている彼の背中は、気付けば、私の前で、心の中で、大きく広く、成長していた。

無性に、その背中へしがみついてしまいたくなる。

しがみついて、すぅっと深呼吸して、耳を押し当てて、心臓の音を聞きたい。

そしたらきっと、ものすごく落ち着ける気がする。

だけど、そんなことできないんだ。

私はただの、幼馴染みだから。
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