Garnet~大好きの伝え方
私がヨシへ積極的に答えていたことには、なんの後ろめたさもない。

ヨシ相手なら、ヨシが望んでくれるなら、私は本当に準備ができてる。

体も、心も。きっと。……きっと。

だけど、後ろめたさはどうしようもなく、胸の奥の奥のほう、背中に近いけど背中じゃない、とにかく奥のほうで、得たいの知れないスライムみたいにモヤモヤしてた。

それは私のしたことに向けてじゃない。

夢は、少なからず、人の願望なんじゃないかと思う。

ということは、私はヨシに、あんなことをしてほしいって思っているんだ。

触れられて、噛みつかれて、撫でられて……あれがみんな、私の願望なんだ。

……否定は、……できない。

ヨシが聞いたら、どれだけ怒るだろう。

ひょっとしたら嫌われてしまうかもしれない。

夢なのに、勝手にあんなことをさせた。それが、後ろめたい。

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