Garnet~大好きの伝え方
「ほんとーう?」

と、ゆっくり階段に進み始めた麻里亜ちゃんが、にんまり笑う。

う、いたずらっぽい笑みだなあ。

なにかとんでもないことを言われたりしそうと思った――

「じゃあたとえばさ、すっごい色っぽい服着て逢いにいったとか、ヨシくんの前で素肌出し過ぎたりとかしなかった?」

「そっ! そんなしてなっ、わっ!?」

その矢先に、そんな言葉。

私は危うく階段を踏み外すところだった。

麻里亜ちゃんのふふふぅという笑いが、大きくなる。

「ほんとーう?」

とそして、さっきと同じにんまり笑顔。

うう、やっぱりいたずらっぽい笑みだなあ。

あえて毅然とした態度で、少しだけつんと、麻里亜ちゃんから視線をそらした。

「ほんとですっ。私は色仕掛けとかはしてませんっ」

それでも、ふふふぅと笑ってる麻里亜ちゃん。

さては、あんまり信じてないね。
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