Garnet~大好きの伝え方
だから、悠里で練習する。

「俺はもう決めたんだよ。加奈とは今以上深く付き合わない。加奈が今以上踏み込んできても拒絶する。俺は今以上、彼女には近づくことはないよ。絶対にだ」

「善紀くん……あんまり言うと、加奈ちゃんが狼に襲われるよ? このクラスにだって、彼女を見てる男子は何人かいるんだから。僕はほかのだれより、君が加奈ちゃんと付き合うことが一番、加奈ちゃんをけがさずにすむと思うんだけど?」

チラ、と悠里が周囲を見回すので、真似る。

気が付けば、僕らの会話を盗み聞いている風な男子が、何人かいた。

彼の言う、加奈狙いの男だろう。

そりゃあそうさ。だって加奈は元気で明るくて、普通にモテるんだから。

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