Ｇarnet～大好きの伝え方

「そんなの、ただの買いかぶりすぎだね。僕じゃ加奈を守れない。傷つけて泣かせて、お互い悲しくなるだけだよ」

「本当に好きなら、傷つくことだって必要だと思うけど？　いいや、傷つくことも飲み込むっていうのかな、僕にもよくわかんないけど。

それに聞いてるとなんだか、善紀くんは加奈ちゃんを守りたいんじゃなくて、加奈ちゃんを傷つけるような自分になるのが怖いだけに聞こえるけど？」

「ッッ、お前になにがわかんだよ!!」

揚げ足を取り続ける彼に、いよいよ耐えきれなくなった。

が、

「わかんなくてもっ！」

と、悠里が声を張り上げる。

「僕さ、本当に加奈ちゃんと一番お似合いなのは善紀だと思うよ。ほかのだれも、キスしたいとか触れたいとかの欲求を、自分で汚いなんて言わない。それを善紀は口にし続けてる！　それはだれより君が」

「やめろよ!!　否定したと思ったら肯定して、そんなに俺を言いくるめたいのか！　そんなに俺は間違ってんのかよ!!」

張り上げた大声に、クラスの全員が振り返る。