Garnet~大好きの伝え方
Ⅱ―Ⅲ
「だからね、ショパンのきらきら星があの独特のテンポなんだよ。変奏曲っていって、もともとあったリズムをいじってるんだ」
「えっ? じゃあ、もともとのきらきら星はだれが書いたの?」
「えっと……だれだったかな?」
「うわーん、中途半端だねー。悠里だったら私がストップって言うまでウンチク語ってくれるって思ったのに」
「買いかぶりすぎだよ。僕はピアノを弾けるだけで、音楽の歴史なんかには疎いんだよ。知ってるくせに」
「ふ~む。まるでヨシくんみたいだね」
「え?」
「だって加奈ちゃんと付き合いは長くても、心なんかには疎いの」
「う~ん、そんな、感じなの、か、な~?」
「そうだよー。あのね悠里、月っていっつもおんなじ面ばっかり地球に向けてるんだってよ? ってことは、その反対側は宇宙船とか人工衛星とか使わないと見えないんだよ?」
「いきなりそれ、どんなたとえ話?」
「いいからっ。でね、見えない反対側を知るためには努力が必要でしょ? 悠里は月の表を見るのは楽しんでも、裏側までは見ようとしてないんだよね。それがヨシくんと一緒」
「えっ? じゃあ、もともとのきらきら星はだれが書いたの?」
「えっと……だれだったかな?」
「うわーん、中途半端だねー。悠里だったら私がストップって言うまでウンチク語ってくれるって思ったのに」
「買いかぶりすぎだよ。僕はピアノを弾けるだけで、音楽の歴史なんかには疎いんだよ。知ってるくせに」
「ふ~む。まるでヨシくんみたいだね」
「え?」
「だって加奈ちゃんと付き合いは長くても、心なんかには疎いの」
「う~ん、そんな、感じなの、か、な~?」
「そうだよー。あのね悠里、月っていっつもおんなじ面ばっかり地球に向けてるんだってよ? ってことは、その反対側は宇宙船とか人工衛星とか使わないと見えないんだよ?」
「いきなりそれ、どんなたとえ話?」
「いいからっ。でね、見えない反対側を知るためには努力が必要でしょ? 悠里は月の表を見るのは楽しんでも、裏側までは見ようとしてないんだよね。それがヨシくんと一緒」