Garnet~大好きの伝え方
小さく小さく、麻里亜ちゃんと悠里くんがアイコンタクトを交わして、首を横に振り合った。

「加奈ちゃん」

と悠里くん。

「善紀にも言ったことなんだけど、僕らと君らはなんにも……本当になんにも変わんないよ」

「でも」

それは麻里亜ちゃんにも言われたけど、でも、だけど、やっぱり……

「聞いて加奈ちゃん」

と、今度は麻里亜ちゃん。

「加奈ちゃんとヨシくんはすれ違っちゃってるよね。相手のこと、ちゃんとわかんなくなってる。わかりきる前に、焦って一歩踏み出しちゃってる。そして誤解するの。

でもでもね? そんなの、私と悠里も一緒だよ。ひとりと一人の人間なんだもん。

私だって今、いきなり悠里の考えてることは当てらんないよ。想像するのでいっぱい。それは、加奈ちゃんもそうでしょ?」

「うん……わかんない……」

ヨシのこと考えて……でも考えたからわかるなんて、そんなのない。

超能力なんて、ないから。
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