イケメン御曹司とラブ甘同居
虎之助は、缶コーヒーをグビグビと飲んだ。

まるでやけ酒をしているようだ…




「でも…あんたと今日出会ったから・・毎日楽しくなれそうだわ」


優しく微笑む虎之助。

私も、笑顔を返した…




「ま、私のはこんな感じかな?はい!次は実乃里の番!」


拍手をして、今度は虎之助が私の方を向いた。




「…私・・は……」


頭に浮かんだのは、亡くなったお母さんの顔。


正直、言おうか迷った。

でも自分のことを、素直に私に話してくれた虎之助に…

私のことを言わないのは、失礼だとおもった…



私は虎之助に、お母さんが亡くなったことを話した。

そしてお母さんの遺品から、遺書が出てきたこと。

その遺書に書かれた、地図の記された場所に行くと…生前お母さんと、親しかった人の家にたどり着いたこと。


そして今、その家に住んでいること。



全て話した。
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